日本漢方における
桂枝と桂皮、肉桂の錯誤



メニュー

日本漢方の杜撰
●漢方を堕落させた吉益東洞
●温病学を学ばない日本漢方
●白朮を蒼朮で代用する杜撰
●生姜と乾姜の驚くべき錯誤
●桂枝が存在しない日本漢方
●真防風と混用される浜防風
●漢防已と清風藤の混同問題
●果穂茵蔯蒿と綿茵蔯の錯誤
●附子を乱用する日本の漢方
●基礎理論が脆弱な日本漢方

漢方医学発展のために
関連リンク集



桂枝と桂皮、肉桂の錯誤

 桂枝と肉桂は同じ原植物であっても薬用部分が異なっており、桂枝は若い細枝、肉桂は幹皮である。つまり肉桂は桂皮であるから桂枝とはまったく異なる薬用部分である。

 ともに温通散寒作用があるが、肉桂(桂皮)は辛甘・大熱で作用が強く、裏を温め腎陽の温補に優れている。
 桂枝は辛甘・温であり、作用は肉桂よりも穏やかで、発汗解肌を特長とし、主として肺・心・膀胱経に作用する。

 このように薬用部分が異なれば作用の強弱もかなり異なり、命門の火を補うのを特長とする肉桂と、発表散寒・活血痛経を特長とする桂枝を混同して使用する日本漢方、つまり日本漢方医学の杜撰さはどうしようもない。

 漢方薬における製剤原料の吟味において、杜撰な数々を考えると、日本人の繊細な美徳はいかにまやかしであったかということが分かろうというものである。